3. C3カメラ テクニカルリファレンスマニュアル#

C3

3.1. 概要#

C3カメラは8.3 MP, 3840 x 2160 pxの解像度を持つ車載アプリケーション向けGMSL(Gigabit Multimedia Serial Link)カメラです。

ソニーセミコンダクタソリューションズ製IMX728 裏面照射型積層CMOSセンサを搭載し、120dB相当のダイナミックレンジ、LEDフリッカー低減、モーションアーティファクト低減を最高30fpsのフレームレートで実現することが可能です。C3カメラは高感度と高解像度を両立し、物体認識、信号認識等各種アプリケーションに幅広く活用することができます。

多彩なレンズのオプションにより、様々なアプリケーションを実現することができます。レンズは6軸アクティブアライメントを行い取り付けられるので、過酷な温度環境下でも最適なシャープネスを実現することができます

インディセミコンダクター製 GW5300 ISP(Image Signal Processor)はレンズ歪み補正を含む様々な画像処理を行い、車載アプリケーションに最適な画質を実現します。C3はLiDARやRADARといった他のセンサー類との同期を取るのに必須である外部トリガー機構をサポートし、センサーフュージョンを実現することも可能です。

C3カメラは車載向けアプリケーションの量産にそのまま適用することが可能です。主要な半導体は車載向け半導体の信頼性要件であるAEC-Q100 Grade2, Q101およびQ200に準拠しており、車載グレードの信頼性試験をクリアするよう設計されています。

3.2. 物理仕様#

3.2.1. カメラサイズ#

モデル名

C3-30

C3-070

C3-123

カメラサイズ

45mm x 45mm x 51.23mm

45mm x 45mm x 47.58mm

45mm x 45mm x 47.98mm

3.2.2. コネクタ#

メタルシールド付きFakra Zコード

3.2.3. 外形図#

../_images/c3_outline_030.png

図 3.13 C3-030 (30°)#

../_images/c3_outline_070.png

図 3.14 C3-070 (70°)#

../_images/c3_outline_123.png

図 3.15 C3-123 (123°)#

3.2.4. 3次元CADデータ#

3次元CADデータをダウンロードできます。 ダウンロードリンク参照

3.3. レンズ仕様#

モデル名

C3-30

C3-070

C3-123

Field of View (FoV) Horizontal / Vertical

LDC off 30deg / 16.8deg (no distortion correction applied)

LDC off 70deg / 39.6deg on 67deg / 38.0deg

LDC off 123deg / 66deg on 109deg / 66.5

F#

1.7

1.6

1.8

EFL

15.42mm

6.55mm

4.0mm

TTL

33.74mm

30mm

30.52mm

イメージサークル

\(\phi\) 9.6mm

\(\phi\) 9.6mm

\(\phi\) 9.7mm

IRCF

650nm @ 50% 透過率

650nm @ 50% 透過率

650nm @ 50% 透過率

Resolution (TV Line)

解像度 (TV ライン)

解像度 (TV ライン)

1000TVL @ Center, 600TVL @ 70% Image height

被写界深度

17m - 無限遠フォーカス ピーク距離: 33m

350cm - 無限遠フォーカス ピーク距離: 700cm

250cm - 無限遠フォーカス ピーク距離: 500cm

3.3.1. レンズマウント#

アクティブアライメント適用、固着済

注意

レンズ交換は出来ません。

3.4. 電気仕様#

3.4.1. 電源供給方式#

Power over coax cable

3.4.2. 消費電力#

5.8W (at 30fps operation, -40 - 85℃)

3.4.3. 電源レベル#

9~12[V]

3.5. 主要コンポーネント#

3.5.1. イメージセンサー#

ソニーセミコンダクタソリューションズ IMX728

3.5.2. 光学フォーマット#

対角9.3mm、1/1.72インチ

3.5.3. ピクセルサイズ#

2.1um

3.5.4. 高ダイナミックレンジ#

有、120dB相当

3.5.5. LEDフリッカー低減#

3.5.6. シリアライザ#

アナログデバイセズ MAX9295A

3.5.7. ISP#

Indie semiconductor GW5300

3.6. ブロック図#

../_images/C3_block_diagram.drawio.png

図 3.16 C3カメラのブロック図#

3.7. カメラ機能#

3.7.1. 出力インターフェース#

GMSL2

3.7.2. 出力画像フォーマット#

YUV422 8ビット, 16 ビット/ピクセル ビット深度

3.7.3. 出力画像サイズ#

3840 x 2160

3.7.4. フレームレート#

最大30fps

3.7.5. シャッタータイプ#

ローリングシャッタ

注釈

シャッタータイプは変更できません

3.7.6. 駆動モード#

  • マスター モード: カメラはフレームレート設定に基づいて動作します。

  • トリガーモード:詳細は下記を参照してください。

3.7.7. 同期#

C3 カメラはトリガーベースの同期をサポートしています。ホスト (ECU など) は、GMSL インターフェイスを介して同期信号 (FSYNC) をイメージ センサーに送信します。イメージ センサーが FSYNC 信号を受信すると、露光が開始されます。カメラまたはユーザーによって制御される露出時間が経過すると、読み出しが開始されます。その後、MIPI パケットが送信されます

../_images/c1_shutter_trigger.jpg

図 3.17 シャッタートリガータイミング#

このモードでは、画像フレームを出力するために FSYNC 入力が必要です。FSYNC 入力がないと、カメラは画像データを出力しません。

イメージ センサーの FSYNC ピンは、シリアライザーの MFP3 GPIO に接続されています。ユーザーは、ECU の同期出力ピンがこのピンにマップされるようにデシリアライザーを設定する必要があります。

3.7.8. Embedded data 出力#

まだサポートされていません。将来のドライバー/FW バージョンでサポートされる予定です。

3.8. ISP機能#

ISP 設定は、T4cam-ctrl ソフトウェアを使用して制御できます。

  • AE(自動露出)

  • AWB(オートホワイトバランス)

  • 基本的な画像調整インターフェイス

    • 色相

    • 飽和

    • コントラスト

    • 輝度

    • シャープネス

3.9. 品質・環境仕様#

3.9.1. 使用温度範囲#

  • -40°~85°

3.9.2. 保存温度範囲#

  • -40℃~105℃

3.9.3. 製品信頼性#

  • 詳細につきましては弊社正規代理店までお問い合わせください。

3.9.4. コンプライアンス#

以下の標準に準拠予定です

  • CE

  • RoHS

  • FCC

  • Can ICES-3

  • UKCA

  • RCM

3.9.5. 安全性#

LVDに準拠予定です

3.9.6. 防水防塵性能#

カメラはIP69K等級の侵入保護を備えています。

注釈

IP69Kを実現するには、耐水性のあるFakraケーブルを使用する必要があります。防水ケーブルと非防水ケーブルの区別については、以下を参照してください。