2. C2カメラ テクニカルリファレンスマニュアル#

C1

2.1. 概要#

C2カメラは5.4 MP, 2880 x 1860 pxの解像度を持つ車載アプリケーション向けGMSL(Gigabit Multimedia Serial Link)カメラです。

ソニーセミコンダクタソリューションズ製IMX490 裏面照射型積層CMOSセンサを搭載し、120dB相当のダイナミックレンジ、LEDフリッカー低減、モーションアーティファクト低減を最高30fpsのフレームレートで実現することが可能です。C2カメラは高感度と高解像度を両立し、物体認識、信号認識等各種アプリケーションに幅広く活用することができます。

多彩なレンズのオプションにより、様々なアプリケーションを実現することができます。レンズは6軸アクティブアライメントを行い取り付けられるので、過酷な温度環境下でも最適なシャープネスを実現することができます

インディセミコンダクター製 GW5300 ISP(Image Signal Processor)はレンズ歪み補正を含む様々な画像処理を行い、車載アプリケーションに最適な画質を実現します。C2はLiDARやRADARといった他のセンサー類との同期を取るのに必須である外部トリガー機構をサポートし、センサーフュージョンを実現することも可能です。

C2カメラは車載向けアプリケーションの量産にそのまま適用することが可能です。主要な半導体は車載向け半導体の信頼性要件であるAEC-Q100 Grade2, Q101およびQ200に準拠しており、車載グレードの信頼性試験をクリアするよう設計されています。

2.2. 物理仕様#

2.2.1. カメラサイズ#

モデル名

C2-30

C2-062

C2-120

C2-176

カメラサイズ

45mm×45mm×48.6mm

45mm×45mm×53.55mm

45mm×45mm×53.04mm

45mm×45mm×45.9mm

2.2.2. コネクタ#

メタルシールド付きFakra Zコード

2.2.3. 外形図#

../_images/c2_outline_030.png

図 2.13 C2-030(30°)#

../_images/c2_outline_062.png

図 2.14 C2-062(62°)#

../_images/c2_outline_120.png

図 2.15 C2-120(120°)#

../_images/c2_outline_176.png

図 2.16 C2-176 (176°)#

2.2.4. 3次元CADデータ#

3次元CADデータをダウンロードできます。 ダウンロードリンク参照

2.3. レンズ仕様#

モデル名

C2-30

C2-062

C2-120

C2-176

Field of View (FoV) Horizontal / Vertical

LDC off 30deg / 19.5deg (no distortion correction applied)

LDC off 63.5deg / 40deg on 63deg / 40deg

LDC off 120deg / 73deg on 107deg / 73deg

LDC off 176.4deg / 105.8deg on 143deg / 102deg

F#

1.6

1.7

1.6

1.8

EFL

16.3mm

7.9mm

4.63mm

3.1mm

TTL

30.01mm

35mm

35mm

27.86mm

イメージサークル

\(\phi\) 10.5mm

\(\phi\) 10.66mm

\(\phi\) 10.6mm Max

\(\phi\) 9.1mm Max

IRCF

650nm @ 50% 透過率

650nm @ 50% 透過率

650nm @ 50% 透過率

650nm @ 50% 透過率

解像度 (TV ライン)

1000TVL @ Center, 700TVL @ 70% Image height

1000TVL @ Center, 700TVL @ 70% Image height

1000TVL @ Center, 600TVL @ 70% Image height

900TVL @ Center, 500TVL @ 70% Image height

被写界深度

14m - 無限遠フォーカスのピーク距離: 28m

309cm - 無限遠フォーカスのピーク距離: 620cm

250cm - 無限遠フォーカス ピーキング距離: 400cm

45cm - 無限遠フォーカス ピーキング距離: 90cm

2.3.1. レンズマウント#

アクティブアライメント適用、固着済

注意

レンズ交換は出来ません。

2.4. 電気仕様#

2.4.1. 電源供給方式#

Power over coax cable

2.4.2. 消費電力#

4.6W(30fps動作時、室温)

2.4.3. 電源レベル#

9~12[V]

2.5. 主要コンポーネント#

2.5.1. イメージセンサー#

ソニーセミコンダクタソリューションズ IMX490

2.5.2. 光学フォーマット#

対角10.36mm、1/1.55インチ

2.5.3. ピクセルサイズ#

3.0um

2.5.4. 高ダイナミックレンジ#

有、120dB相当

2.5.5. LEDフリッカー低減#

2.5.6. シリアライザ#

アナログデバイセズ MAX9295A

2.5.7. ISP#

Indie semiconductor GW5300

2.6. ブロック図#

../_images/C2_block_diagram.drawio.png

図 2.17 C2カメラのブロック図#

2.7. カメラ機能#

2.7.1. 出力インターフェース#

GMSL2

2.7.2. 出力画像フォーマット#

YUV422 8ビット, 16 ビット/ピクセル ビット深度

2.7.3. 出力画像サイズ#

2880×1860

2.7.4. フレームレート#

最大30fps

2.7.5. シャッタータイプ#

ローリングシャッタ

注釈

シャッタータイプは変更できません

2.7.6. 駆動モード#

  • マスター モード: カメラはフレームレート設定に基づいて動作します。

  • トリガーモード:詳細は下記を参照してください。

2.7.7. 同期#

注意

C1カメラとC2カメラではイメージセンサーの仕様が異なるため、トリガーの仕様が異なりますのでご注意ください。 C1 カメラと C2 カメラの両方を使用して同期システムを開発する場合は、この違いを考慮してください。詳細はC1カメラの仕様を参照してください。

C2 カメラはトリガーベースの同期をサポートしています。ホスト (ECU など) は、GMSL インターフェイスを介して同期信号 (FSYNC) をイメージ センサーに送信します。イメージ センサーが FSYNC 信号を受信すると、読み出しが開始されます。

../_images/c2_sync_1.png

図 2.18 FSYNCによるフレーム出力タイミングの調整#

具体的には、カメラは内部同期タイミングとFSYNC受信タイミングの時間差を計測することで読み出し開始タイミングを調整します。この調整は、FSYNC 受信の 2 フレーム後に行われます。

露出は、カメラまたはユーザーによって制御される露出時間の前に開始されます。

../_images/c2_sync_2.png

図 2.19 タイミングが調整されるフレーム#

トリガー モードでは、カメラに FSYNC が入力されない場合、カメラは元のフレーム レート設定に基づいて画像データを出力します。

イメージ センサーの FSYNC ピンは、シリアライザーの MFP3 GPIO に接続されています。ユーザーは、ECU の同期出力ピンがこのピンにマッピングされるようにデシリアライザーを構成する必要があります。

2.7.8. Embedded data 出力#

まだサポートされていません。将来のドライバー/FW バージョンでサポートされる予定です。

2.8. ISP機能#

ISP 設定は、T4cam-ctrl ソフトウェアを使用して制御できます。

  • AE(自動露出)

  • AWB(オートホワイトバランス)

  • 基本的な画像調整インターフェイス

    • 色相

    • 飽和

    • コントラスト

    • 輝度

    • シャープネス

2.9. 品質・環境仕様#

2.9.1. 使用温度範囲#

  • -40°~85°

2.9.2. 保存温度範囲#

  • -40℃~105℃

2.9.3. 製品信頼性#

  • 詳細につきましては弊社正規代理店までお問い合わせください。

2.9.4. コンプライアンス#

  • CE

  • RoHS

  • FCC

  • Can ICES-3

  • UKCA

  • RCM

2.9.5. 安全性#

LVD準拠

2.9.6. 防水防塵性能#

カメラはIP69K等級の侵入保護を備えています。

注釈

IP69Kを実現するには、耐水性のあるFakraケーブルを使用する必要があります。防水ケーブルと非防水ケーブルの区別については、以下を参照してください。